2023-02-19 珈琲は嘘をつく 詩 朝露に溶ける 夕霧に香る それを合図に鵯の群れが去っていく 想い出の中 貴方の声を飲み干しても 貴方の体温を飲み干しても ただ苦いだけの生活の隙間 この胸焼けはさっき飲んだ珈琲のせいだ 冷めるまでの180秒間 紡いだ文章すらも滲んでしまって 滴る後悔の色とか 揺蕩う想い出の香りとか 僕は知らない 全部知らない とうに冷め切って 美しいだけの思い出なんか 僕はいらない 全部いらない