静かに、確かに。

日常の機微を綴ります。

5.1

この街 最も空に近い 屋上庭園
背広とマスク越し 流る汗
日傘 シャボン玉 木漏れ日の下
少年は暑いと喚く
鉢の中 コスモスは色とりどり 淡く眩い景色
萎びた塩パン 片手に持て余し
雀羽を広げ 微風肩を叩く
   全て告げている
   春の去り際

                一〇〇