静かに、確かに。

日常の機微を綴ります。

6.1

自惚れを口にするには 気が遠くなる
彼の言葉は呪詛のようで 解放宣言であった
雁字搦め 囚われの自己嫌悪
その鎖の僅かな錆に 亀裂を入れた

生きねばならない

不幸だと追い込んだ 我が身こそが幸福だと
何処か遠くの彼に 示す為

                 一〇〇